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入江塾は、京都市の塾グループ「育星舎」のなかの中学受験専門部門で、小学生を対象とした学習塾です。授業は1科目週1回1時間。無理のない楽しい中学受験を。本部の北野教室(北野白梅町、円町)を中心に出町教室・桂教室でも開講中。洛星、洛南、西京、洛北、東山、京都女子、同志社など多くの中学に合格の実績があります。

本物の塾 その6

学習塾を開業するにはお金がいる。車の運転は母から危ないと注意されていたが、少しでも時給の高いアルバイトということで弁当屋の配達を始めた。京都市内にいくつもの配達ルートがあったが、私の担当は一番短いコースだった。ほとんどのコースは朝8時頃に出発するが、私は10時頃までおばちゃん等と一緒に弁当のおかず入れをさせられた。おばちゃん等の世界にも上下関係があり、話す内容は愚痴ばかりで聞くに堪えなかった。自分のコースの出発を少しでも早めようと思い、営業活動をやり出した。会社に内緒で弁当を2、3個多く持ち出し、飛び込みで注文をもらいにいった。「まいど」と言って知らない空間に入っていくのは勇気がいるものだが、とても興味深い体験だった。注文がとれた所には特にサービスを心掛けた。日によっておかずの内容が貧弱なときがあるのだが、そんな時はポケットマネーを使ってコーヒー牛乳を差し入れた。そのうちにコースも充実してきて皆と同じ8時に出発できるようになった。社長から金一封をもらった。

 

塾の教室を借りるためのまとまった保証金はまだ無かった。「まだまだお金を貯えなければならないなあ」とあきらめかけていた。そんな時、ある民家の2階で教室にできそうな物件を見つけた。敷金70万円、家賃7万円。塾の片隅で寝起きすればやっていけそうだ。70万円も手持ちはなかったが、「この物件を逃すわけにはいかない」と強く感じた。その衝動のまま、八方手をつくし60万円をかき集めた。中古で安くしてもらった看板もつけて何とか学習塾を開設した。近辺にチラシをまいたが反応はほとんどなかった。弁当屋の配達も、家庭教師も続けなければならなかった。

 

私が塾を開いたことを知った弁当屋の社長から「孫の勉強をみてくれ」と頼まれた。結果的に弁当屋の仕事を頑張っていて良かったとつくづく思った。ただ、なかなか生徒は集まらなかった。来てくれても、大手塾に行けなかったような学力の子ども達。その子らでなんとか実績を上げなければならない。集中力のない子を学習に向かせるにはどうしたらよいのか、テキストの解説で理解できない生徒にどう説明するのか、生徒集めもさることながら子どもの1人1人の個性と真剣に向きあった。その成果が少しずつ出てくるとともに、口コミで生徒が入塾するようになってきた。

 

その後、塾生は少しずつ増えていき、午前中のアルバイトをせずに塾に専念できるようになるまで数年かかった。時に30才。

 

私は去年70才になった。生徒1人1人の個性と真剣に向き合う姿勢は今も変わりない。本物の塾を目指して。

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●育星舎グループ顧問:入江篤志

☆小3の頃は、九九が覚えられず 居残りをさせられたぐらいの学力の子。

しかし、すぐれた師匠達との出会いのお陰で、私立洛星中学、さらに京都大学法学部に合格する。

ところがその後学習意欲を喪失。

長いモラトリアムの末アルバイトをしながらプロ家庭教師に、そして学習塾を設立、今に至る。

 

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