今年に入って育星舎では相次いで2教場の移転が問題となった。
どちらの教場も私が苦労して探したとても良い物件である。
場所はもちろん、家賃の安さ、看板が目立つこと、駐輪場の存在などいい条件が揃っていた。
不動産のミニバブルの様相を呈する京都ではそんなことがかえってあだになってしまった。
1つは家主が資金の必要性からその物件を売りたいということで、まず私どもに打診してきた。
もう一方は家主が個人から不動産業者に変わり、家賃の増額を要求してきた。
どちらも私どもからすれば法外な値段だったので驚いた。
そうこうするうちに、立退きを迫られることとなった。
移転するといっても塾の場合そう簡単ではない。
あまり遠くへ移ると今までの塾生が来なくなってしまう。
近くで家賃が今までぐらいで、塾として使える物件はそう簡単に見つからない。
こちらとしてはそんなことに悩みながらも、時間だけは経っていった。
春が過ぎ夏が来てもまだ納得できる物件に出会わない。
家主のほうはこちらの態度に不満をつのらせる。
こちらとしても信頼関係のなくなった家主との付き合いは早く終わらせたいのはやまやまだ。
秋になっても解決できないかに思えた。
しかし、考え方を変え妥協することにした。
まず、家賃が高くなることは今の京都では仕方がないとあきらめた。
次に、一方、学習指導部門と理科実験教室を分離しそれぞれ別々の物件に移転し、他方、学習指導部門を閉鎖し理科実験教室だけ移転することにした。(生徒、保護者にはたいへんご迷惑をおかけした。)
この度、新たな教場3件との賃貸借契約を締結した。
ようやく、今まで経験したことのなかった泥沼の1年から解放される。