入江塾では一部の生徒を車で送迎する。
彼らは小4・5・6年で、仲の良くなった生徒同志でよくしゃべる。
内容的にはたわいもないことが多いが、感心したことがある。
よく見るテレビ番組がNHKの「歴史秘話ヒストリア」と「知恵泉」だというのだ。
教養番組は親子で見ているのかもしれない。
歴史を教科書や授業以外にテレビで知ることは、その知識が重みを増す。
テレビ以外に歴史小説も知識の裏付けや意味付けとして大切だと最近思った。
私は学生の頃、家にあった日本文学全集や世界文学全集を読んでいたので、現代作家の小説はあまり読まなかった。
いわゆるエンターテイメントな小説も読んでこなかった。
例外的に吉川英治の「宮本武蔵」と「三国志」を読んだ程度だ。
3年前の10月、本部教室の家主であるキリスト教会主催のバザーに古本売場があった。
テレビなどでは知っていた司馬遼太郎氏の歴史小説「竜馬がゆく」の文庫全巻(500円程度だったか)を購入した。
それからしばらく置いたままだったが去年6月頃何の気なしに読み出した。
夢中で読み進み短期間で読み終えた。
坂本龍馬のファンがいるというのもうなずけたし、会社経営者が歴史小説を好む理由もなんとなく理解できた。
NHKの大河ドラマ「龍馬伝」のDVDも借り、小説とのちがいがおもしろかった。
それから歴史小説のおもしろさを知り、さらにいくつか読んで今に至っている。
フィクションの部分を楽しみながら、史実に迫っていく。
こんな歴史の学び方を学生時代にしておけばよかったと後悔している。