この手の問題は大きな正三角形を作って考えるとよいです。
それから手際よく長さ、面積比を求めていきます。
6つの角がすべて120°の六角形ABCDEFがあり、辺の長さは図のようになっています。この六角形を辺AFに平行な直線PQによって2つの五角形APQEFとPBCDQに分けると、その2つの五角形の周の長さが等しくなりました。
(1)APの長さを求めなさい。
(2)五角形APQEFと五角形PBCDQの面積の比をできるだけ簡単な整数の比で表しなさい。
辺AB、CD、EFを延長して大きな三角形を作り、三角形GHIとします。
六角形ABCDEFの外角は全て60°なので、六角形ABCDEFに正三角形を3つ付け足した形になり、同時に、三角形GHIも正三角形です。
AG=5cm、BH=3cmより、GHの長さは5+4+3=12cmです。
以上より、CH=3cm、DI=12-(3+4)=5cm、
また、
EI=5cm、FG=5cm、EF=12-(5+5)=2cm
とわかります。
上図のように各部分の長さをa,b,c,dとし、五角形APQEFとPBCDQの周の長さが等しいことを式にします。
a+PQ+b+2+5=c+3+4+d+PQ
a+b+7+PQ=c+d+7+PQ
a+b=c+d
a+b+c+d=4+5=9cmなので、
a+b=9÷2=4.5cm…①
a-b=2cm…②
①+②の式を作ると、
(a+b)+(a-b)=a×2=6.5
a=6.5÷2=3.25cm
(2)相似の面積比で考えます。
相似比の2乗が面積比ですので、正三角形GHIの面積(比)を12×12=144とします。
ここからスミにある正三角形3つの面積(比)を引きます。
144-(5×5+3×3+5×5)=85…六角形ABCDEFの面積(比)
辺GPを一辺とする正三角形(図の太線部)の面積(比)は、5+3.25=8.25=33/4cmより、33/4×33/4=1089/16
正三角形GAFの面積(比)は、5×5=25
辺EQを一辺とする正三角形の面積(比)はb=3.25-2=1.25=5/4cmより、5/4×5/4=25/16
よって、五角形APQEFの面積(比)は、1089/16-25/16-25=41.5
五角形PBCDQの面積(比)は85-41.5=43.5
五角形APQEF:PBCDQ=41.5:43.5=83:87