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入江塾は、京都市の塾グループ「育星舎」のなかの中学受験専門部門で、小学生を対象とした学習塾です。授業は1科目週1回1時間。無理のない楽しい中学受験を。本部の北野教室(北野白梅町、円町)を中心に出町教室・桂教室でも開講中。洛星、洛南、西京、洛北、東山、京都女子、同志社など多くの中学に合格の実績があります。

入江塾独自の「演習」というシステム

「演習」ってどんなもの?

演習ってどんなものですか、と聞かれることがよくあります。

例えばお問い合わせを頂いたとき、口頭であればこんな風にお話しします。

 

「基本的には自主学習の形式です。複数の生徒が同じ教室内で学習していて、そこを複数の先生が巡回します。」
 
「宿題などを解いていて『ちょっとわからないな』と思ったら、手を挙げてすぐ先生に聞くことができます。自分から声をかけにくくても、わからなくてじっと止まっている生徒やぼんやりして進んでいない生徒がいれば、先生の方から寄って行って『どうしたの?』等声をかけます。」
 
「また、慣れてくるとこちらのほうから取り組む課題を指示することもあります(例『苦手だからこれを練習しようね』)。5年生になって模試を受けるようになればその練習、6年生の秋以降には入試の過去問題練習等も、演習の中で取り組んでもらいます。」
 
「宿題の分からないところや苦手な部分に取り組んでいる生徒が多いですが、『宿題は自力で自宅にて終わるからプラスアルファの学習がしたい』というパターンも可能です。」

 

…いつも話していることを文字におこしてみて、そこそこ長いことにびっくりしたのですが、これでも最小限の内容しか説明はしていません。

「演習」は、入江塾において欠かせないものであり、生徒の成績向上に重要な役割を果たしています。

 

授業がベースで、授業を活かすのが「演習」です

入江塾はいわゆる「集団指導」塾ですが、子供たち個々の成績向上を考えるとき、クラス授業だけでは補えないものがあることはお分かり頂けるでしょうか。

同じ授業を受けても、どこまで理解できるかは子供ごとに個人差があります。科目や分野によっての得手不得手も人それぞれです。

本来なら、授業を受けたうえで、必要に応じた個別サポートやフォローがあることが理想的ですよね。

その役割を担うのが「演習」であると言えます。

 

「個別指導」「自習」と似ているようで違います

「演習」を説明するときに、「『自習』と『個別指導』の中間くらいのイメージです」とお伝えすることがあるのですが、正確には「両方のいいトコ取り」だと思っています。

いわゆる「個別指導」の長所は付いて教えてもらえることですが、短所は(Q&Aのページでもお答えしていますが)自立学習の習慣がつきにくいことです。付きっきりにならない「演習」は、この心配がありません。

一方で、自立学習である「自習」の短所は何だと言えるでしょうか?

ここに、「演習」を役立てて頂くポイントがあると私は思っています。

 

自習の短所は「わからないときに教えてもらえない」だけ?

例えば演習の時間中、生徒が算数の宿題を解いていて間違えているとき、通りがかった先生が「ここの数字、なんでこうなの?」と声を掛けます。

「ここに書いてあるのを見たんだね。でもほら、聞かれているのはこっちじゃない?」「この間違い、みんなしやすいから、気を付けて。」

生徒と対話したり、教えたりしながら、正答への道筋を一緒に確認します。

一人の自習であれば、間違えたまま解ききって、答え合わせをするときに初めて間違いに気づくのでしょう。

生徒がここで得られるのは、もう一度解き直すためにかかる手間と時間だけではありません。

生徒本人が、会話の中で「これが原因で間違えたんだな」「そういえば授業でも先生が、間違えやすいから注意って言ってたっけ」というような気付きを、実体験をもって得られるはずです。

ただ「わからない問題の解き方を教えてもらえる」だけではないのです。

 

「自分で解いて、自分で質問できる」から大丈夫?

宿題を解いて終わらせる、という「作業」だけなら子供一人で行えるかもしれません。

例えば入江塾の演習では5・6年生に模試の練習をさせますが、時間を計って解いたあと、算数のテストであれば直す個所を指示します。必ずしも全て解ける必要はありません。

これは模試に限らず、場合によっては宿題でも「ここは削るから、その代わりここをしっかりやること」という指示をします。

この取捨選択を生徒が自力で行うことは困難だと言えるでしょう。

また、間違えたときに、例えば解答や解説を見てそこで自分が本当に理解できているかを冷静に判断できる小学生は決して多くありません。「見て分かったつもりになる」のは、日常生徒を見ていてとてもよくある事例です。

そんな彼ら彼女らは、「自分はここがわからないから聞きに行こう」と判断できるのでしょうか。また、間違いを直した後に、自分が「理解できた」かどうかを正しく見分けることができるのでしょうか。

 

学年混在で学習するメリット

近年は生徒数が増え、6年と4・5年で演習の教室を分けることもありますが、1つの教室の中に学年混在で行うことが多いです。

4・5年生の目に、受験が迫る6年生の学習はどのように映るでしょうか。

以前「5年生の時に、6年生がたくさん怒られながら勉強しているのを見て、ぼくも6年になったらああなるんだなと思っていた」と笑って言われたことがあります。

6年生が5年生に「ちゃんと勉強して、(自分を指して)こんなふうにならないようにするんやで」と冗談を言うこともあります。

授業より講師との距離が近い「演習」では、学年が上がるごとに生徒と講師の信頼関係が強くなっていきます。そのやりとりを見て、下の学年の生徒も、受験までの道筋をイメージしやすくなるようです。

 

アウトプットの大切さ

上記のような理由もあって、入江塾では基本的に「自習」というシステムは設けていません。

授業で「教わる」ことをインプットとするなら、教わったことを活かして「解く」作業はアウトプットだと言えます。アウトプットを繰り返すことで、教わった内容が知識として定着していきます。

生徒の理解定着のためには、「良いアウトプットの環境」が必要です。解いて直すという作業においても、子供の自己流よりは、適切なサポートがある方が理解に繋がりやすいからです。「演習」は、このアウトプットに適した環境だと言えます。

学習において「教わる」インプットに意識がいってしまい、そのためにたくさんの講座を受けたり、多過ぎる宿題で疲弊したりすることが、中学受験にはよくあるようですね。

入江塾の「演習」というシステムを知ってもらうことで、そこから抜け出す道を見つけ出して頂けたら幸いです。

 

筆者:八木

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