私の母方の祖母は典型的な「巨人、大鵬、卵焼き」タイプの人であった。祖母とは私が小4の時から同居していたが、その点で気が合わなかった。私の好みは大衆の人気とは逆行するものだった。
私はプロ野球ファンではないのだが、アンチ巨人もあって弱い阪神タイガースを応援するようになった。今年はそのお陰で悔しい思いをした。阪神タイガースは前半戦、断トツ1位で「もしや優勝するのでは」とのファンの声もあった。しかし私は「ここで浮かれて最後にガッカリすることは避けたい」と思い、喜びを抑えていた。案の定、後半戦は苦戦を強いられ、惜しくも2位に終わった。さらにはクライマックスシリーズ(CS)第1ステージでは不調の宿敵・巨人によもやの2連敗で脱落。前半戦の期待(実はしていたのだ)を大きく裏切ってくれた。それでも情けないとは思いながら、来年も隠れ阪神ファンだろう。
私のアンチ巨人の性格は野球に限らない。最近テレビで「東大王」などと東大がクローズアップされている現状も腹立たしい。ノーベル賞は京大出身者の方が多いではないか。
私が学生の頃、ある方の別荘(神奈川県の湯河原)に滞在したことがある。そこに管理人の親戚の女子高生が東京から遊びに来た。私は自慢げだったかもしれないがその子に京大生だと自己紹介したところ、「京都大学というのは私学なの」と質問されて面食らってしまった。東京人というのは東京しか知らないのだ。
東京一極集中もおもしろくない。関西の大手企業が本社を東京に移している。日本生命しかり。パナソニックはそんなことをしないと信じたい。東京になびかない大企業が京都にはある。京セラ、オムロン、日本電産、村田製作所、任天堂等には頑張ってほしい。
塾を始めて数年後、幼児教育の講座のため東京で1週間研修を受けた。そこで知り合ったある講師と意気投合した。私は酔っぱらった勢いで「東京は東の京都だ」などと彼に言ったところ、「なるほど」と頷いてくれた。東京人の中には物わかりの良い人もいる。
アンチ巨人!阪神タイガースが勝ってこそペナントレースがおもしろいのだ。