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入江塾は、京都市の「育星舎」の中学受験専門部門で、小学生を対象とした進学塾です。無理のない楽しい中学受験で志望校合格を目指します。本部の北野教室(北野白梅町、円町)を中心に出町教室でも開講中。洛星、西京、洛北、東山、同志社、京都女子、同志社女子など多くの中学に合格の実績があります。

数学の天才 その2

初対面のときの私の対応がまずかったのか当初Y先生は私に大学レベルの数学を提供しようとされた。

それは私の学力レベルを理解しておられなかったからだ。

Y先生本人の高校時代の数学力と私のそれとが大差のないものだと考えられていたのではなかろうか。

自分が高校時代に考えた差分方程式の公式の作成過程のプリントと、同じく高校時代に読んでおもしろかった(?)書籍「R・クーラント H・ロビンズ 数学とは何か」(森口繁一監訳 岩波書店)を私にくださったのだ。

前者は高校では習わない高等数学であり、後者は大学受験参考書レベルの解法ではなく数学の本質を説く私には難解な著書であった。

 

私の学力を高く評価して下さっているY先生に多少の遠慮もあり、始めて数回の指導の間は我慢していた。

しかしこのままだと時間の無駄だと思えてきた。

ついに私はY先生に「指導していただく学習内容は、私が決めさせていただきます!」と宣言した。

一瞬先生はキョトンとした顔をされた。

不愉快な表情もされなかったので私は胸をなでおろした。

 

その後は受験問題集の解説や大学入試の過去問などを私が具体的に示して受験に必要な論点を質問していった。

それに対するY先生の回答が理解できなければ、分るまでレベルをどんどん下げて説明していただいた。

やはり問題の根本を理解しておられるからであろう、細かく噛み砕いてどこまでも、初歩の原理原則まで戻っていただいた。

後に実感するのだが、教師という者はやはりその分野で本物でなければならない。

 

この経験から私はこんな例えをよく言う。

「ウィスキーを水で割るとき、安物は途中で水っぽくなるが、本物はどこまでも薄められる。」

 

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●育星舎グループ顧問:入江篤志

☆小3の頃は、九九が覚えられず 居残りをさせられたぐらいの学力の子。

しかし、すぐれた師匠達との出会いのお陰で、私立洛星中学、さらに京都大学法学部に合格する。

ところがその後学習意欲を喪失。

長いモラトリアムの末アルバイトをしながらプロ家庭教師に、そして学習塾を設立、今に至る。

 

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