(1)は基本的な円周やおうぎ形の弧の長さを考える問題でした。(2)・(3)は正三角形に内接する円について円の半径を求める方法に工夫をしましょう。
次の各問いに答えなさい。
図1:正三角形ABCの各頂点を中心とし,3つのおうぎ形を合わせました。
図2:正三角形ABCの3つの辺にぴったりくっつく円をかき,その中心を点Pとします。
図3:図2の点Pを通り辺ABと辺ACにぴったりくっつく図のような円をかき,その中心を点Oとします。
次の比を最も簡単な整数の比で答えなさい。ただし円周率は3.14とします。
(1)(BCを直径とする円周の長さ):(図1の周の長さ)
(2)BCを底辺として,(△ABCの高さ):(△OBCの高さ)
(3)(図2の円の面積):(図3の円の面積)
(1)BCの長さを①とすると,
BCを直径とする円周の長さ=①×π
図1の周の長さ=半径①で中心角60°のおうぎ形の弧×3
よって, (BCを直径とする円周の長さ):(図1の周の長さ)= ①×π:①×π = 1:1
(2) A(P)から辺BCに垂直に直線をおろした点をQとする。
また,AP・BP・CPをひくと合同な三角形が3つできるので
AP:PQ=四角形ABPCの面積:△PBCの面積=〔2〕:〔1〕
次に,Pを通り辺BCに平行な直線をひき,その直線と辺AB・ACとの交点をD・Eとすると三角形ADEは三角形ABCと相似で正三角形となるので、AP:PQと同様にAO:OP=〈2〉:〈1〉となる。
AP=〔2〕=〈3〉 より AP=《6》として
AP:PQとAO:OPを連比調整すると AO:OP:PQ=《4》:《2》:《3》となるので,
BCを底辺としたとき (△ABCの高さ):(△OBCの高さ)=AQ:OQ=《4+2+3》:《2+3》= 9:5
(3)(2)より 図2の円の半径はPQ=《3》,図3の円の半径はOP=《2》
図2の円と図3の円の相似比が《3》:《2》より
(図2の円の面積):(図3の円の面積)= 3×3:2×2 = 9:4