速さの問題です。動く点の移動した距離について,速さの和や差を利用して考える必要があります。速さのあらわしかたを工夫しましょう。
下の図のような,大きさの異なる正方形ABCD,正方形AEFGと直線AOを組み合わせた図形があります。この図形において,4つの点P,Q,R,Sを,Aを出発点として次に示すコース上をそれぞれ動かします。
P,Rのコース・・・正方形ABCDの周をA→B→C→D→Aの順に移動して一周し,その後Oへ向かってまっすぐ移動する
Q,Sのコース・・・正方形AEFGの周をA→E→F→G→Aの順に移動して一周し,その後Oへ向かってまっすぐ移動する
ただし,OはEから遠いところにあり,P,Q,R,SがOに着くことは考えないものとします。
まず,PとQをそれぞれ一定の速さで,Pが1分間に動く距離とQが1分間に動く距離の和が12㎝となるように動かします。すると,PとQが同時にAを出発してからちょうど10分後に,Pは正方形ABCDを一周したのちにEの位置にあり,Qは正方形AEFGを一周したのちにBの位置にありました。
(1)DGの長さを求めなさい。
(2)PとQがA以外の点で重なるのはAを出発してから何分何秒後ですか。また,この重なる位置の点をKとするとき,AKの長さを求めなさい。
次に,RとSをそれぞれ一定の速さで動かします。RとSが同時にAを出発してからちょうど12分後に,RとSは(2)の点Kより6㎝だけOの方向に進んだ点で重なりました。
(3) RとSが重なる3分前のRの位置の点をLとします。ELの長さを求めなさい。
(1)PとQが10分間に進む距離の和は 12㎝/分×10分=120㎝
また,正方形ABCDの一辺の長さを〔1〕,正方形AGFEの一辺の長さを〈1〉とすると,
Pが10分間に進んだ距離は 〔4〕+〈1〉
Qが10分間に進んだ距離は 〔1〕+〈4〉 とあらわせるので,
PとQが10分間に進む距離の和は (〔4〕+〈1〉)+(〔1〕+〈4〉)=〔5〕+〈5〉
〔5〕+〈5〉=120㎝ より DG=〔1〕+〈1〉=120÷5= 24㎝
(2)(1)よりPの分速は (〔4〕+〈1〉)÷10分=(〔0.4〕+〈0.1〉)/分 Qの分速は (〔1〕+〈4〉)÷10分=(〔0.1〕+〈0.4〉)/分
BE=〈1〉ー〔1〕
QとPの分速の差は (〔0.1〕+〈0.4〉)ー(〔0.4〕+〈0.1〉)=(〔0.3〕ー〈0.3〉)/分なので
QがPに追いつくのは10分後の位置から
(3)RとSが重なった位置はAから32+6=38㎝の位置
Rは12分で 〔4〕+38㎝ 進むので,3分では (〔4〕+38)÷4=〔1〕+9.5㎝ 進む
よってRとSが重なる3分前の様子は下図のようになる。
x=38-(〈1〉+〔1〕+9.5)=38-(24+9.5)= 4.5㎝