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入江塾は、京都市の塾グループ「育星舎」のなかの中学受験専門部門で、小学生を対象とした学習塾です。授業は1科目週1回1時間。無理のない楽しい中学受験を。本部の北野教室(北野白梅町、円町)を中心に出町教室・桂教室でも開講中。洛星、洛南、西京、洛北、東山、京都女子、同志社など多くの中学に合格の実績があります。

「板書授業」は何のためか?-入江塾 理科授業の場合

先日の授業中、生徒に質問されました。

 

「なんでノートを取る必要があるの?」

 

「宿題を解くとき、忘れてる内容をすぐ確認できるでしょ」

「ノートを見直すことがないとしても、授業をただ聞くだけでは覚えられないでしょ。自分で書いた方がしっかり記憶に残ると思わない?」

 

そんな説明をしてその場は納得してもらいましたが、「板書授業」をしていて思うところを、少しお話しようと思います。

なんでノートを書かせるのか?

入江塾の授業において、毎週 板書中心で授業をすすめているのは理科だけです。

板書授業、つまり「先生が白板に書いたものを生徒がノートに書き写す」スタイルは、少なくとも入江塾の理科授業には適している!と私は結論付けています。

その理由をお話ししますね。

 

図や表の書き方に気を配ることで内容がしっかりと頭に残る

理科という科目の特性上、重要な(覚えるべき)ものを文字情報だけではなく、「図」で表すことがよくあります。

具体的には、電気回路(記号で回路図を書きます)や食物連鎖のように相関関係をあらわすときなど…ちょっと複雑な情報をノートにまとめる必要が出てくるので、これは簡単な作業ではありません。

それでも、あえてノートに書いてもらうことに、意味があると思っています。

情報が少し複雑になることで、生徒はノートを書く際、文字を書き写すだけでなく図や表の書き方にも気を配る必要がでてきます。

「図はこっちに寄せて書いたほうが書きやすくなるかな?」「まだ半分以上書くことがあるんだから、もうちょっと詰めて書かないと入りきらないかも…」「大事なところはこう書いたほうが、あとで見たときにわかりやすいし、覚えやすい!」(←ここまで考えてくれたら嬉しいのですが、おそらく稀です) そうしたことを意識しながらノートを書くことで、内容がよりしっかりと頭に残っていくのではないでしょうか。

 

授業は、ただ漫然と「聞くだけ」「書くだけ」の受け身スタイルではなく、自分で頭を使いながら受けてもらいたいと思っています。

そのほうが、1つでも覚えてもらえる、理解してもらえるはずだと思うからです。

 

重要箇所の強調

ところで大勢の生徒の中には、ヤヤコシイことを考える余裕がなく、書き写すだけで手いっぱいになってしまう子供もいるでしょう。

もちろん、そんな生徒にも重要ポイントがわかるよう、重要な箇所には配色(赤ペンを使う)したり、ここが大切だよ!と声で繰り返しアナウンスしたりしています。

機械的にノートに書き写すだけの生徒にも、最低限の情報がしっかり与えられる。

一方で、書きながら聞き、自分で情報を整理・追加していけるような器用な生徒には、より充実した理解をしてもらえる。

そんな授業を目標としていることは、言うまでもありません。

 

「板書授業」のデメリット

さて、よいことだけ連ねてしまいましたが、授業中にノートを書かせるということには、もちろんデメリットもあります。

丁寧に書くことが不得手な生徒だと、字が乱雑になる、行(ぎょう)におさまらずにぐちゃぐちゃしたノートになる…これは男の子に多いです。

また、書くスピードには個人差がありますので、板書についていけなかったり、逆に書き終わって手持無沙汰になってしまったりすることがあるかもしれません。

後者のスピードについては、入江塾の理科授業は板書量が多くないため、ノートを書ききることができない、という生徒は基本的にはいません。

書くだけでなく、説明や付加情報を先生が話し、それを聞いてもらう時間もふんだんにとれるくらいの板書分量にしています。

 

ノートがぐちゃぐちゃになることへの対策

さて、前者の「ノートがぐちゃぐちゃになる」問題ですが、残念ながら、このことを即時解決する手段は見当たりません。

特に慣れないはじめのうちは、複雑な内容を素早くきれいにノートに書くことは難しいと言えます。

こうしたことに配慮し、4年生のあいだの板書はシンプルなものにし、量も特に少なめにしています。

そうして4年生のあいだにノートを書くことに慣れていって、本格的な受験学習に突入していく5年生では、図や表を交えた板書も書けるようになっていくのです。

 

実際、2~3年間のうちで「ノートを書く」腕前が上達して、見違えるようになってくれる生徒はこれまでに何人もいました。

例えば、4年生の頃はノートを書くことに大層手間取っていたAくん(誰よりも書くのが遅かったので、他の生徒に待ってもらうこともよくあった)が、6年生時にはハイスピードの板書(+先生の口頭解説)をものともせず、しっかり授業に参加してくれたりするのです。

私「Aくんは4年生の頃は書くのがすごく遅くかったけど、成長したねえ…。(しみじみ)」

Aくん「ほんまやー。昔は書くのに一生懸命で先生の話もゆっくり聞けなかったけど、今は大丈夫やあ。」

生徒たちがこうして成長を見せてくれるのは本当に嬉しいことです。

そんな生徒を見るたび、「板書授業」を続けることには意義がある、と実感しています。

 

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