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入江塾は、京都市の塾グループ「育星舎」のなかの中学受験専門部門で、小学生を対象とした学習塾です。授業は1科目週1回1時間。無理のない楽しい中学受験を。本部の北野教室(北野白梅町、円町)を中心に出町教室・桂教室でも開講中。洛星、洛南、西京、洛北、東山、京都女子、同志社など多くの中学に合格の実績があります。

教育とは何か その7

私の人生(7)

 

不特定多数を狙う5つの通り魔事件 ※

 

…人を格付けする優劣基準はいろいろある。

職業、収入、財産、学歴、家柄、生活様式など。

こうしたインデックスの中で近代社会では職業が最も重要視されているとされる……では、望ましくないと言われながらも、職業にはどうして優劣があるのか。

それはそれぞれの職業に威信あるいは社会的尊敬が異なった度合いで付与されるからである。

そのために、人がどんな職業に就いているかに従って、その人の階層的地位が大体において定まることになる。

ただし、各職業に付与される威信の度は、時と共に多かれ少なかれ変化してゆく。

・・・・・・・・・・・※※・・・・・・・・・・・

今日、自由競争の原理を社会のあらゆる領域に貫徹させようとする新自由主義が勢いを増してきた。

それと共に競争における失敗はすべて本人の責任だとする社会意識も強まってきている。

そのために、低い階層に所属する人々は、周囲から単に失敗者と見られるだけはなく、道徳的にも非難されそうな雰囲気の中に置かれる。

そこで、彼/彼女らは成層化システムへの反発と服従のいっそう強いアンビヴァレンスに陥るのである。

上記の五事件の加害者の職業は下関事件を除き、すべてアルバイト、派遣労働者、無職のどれかである。

彼らは威信の最も低い職業の地位にあった。…

 

「現実世界の探偵」(作田啓一・京都大学名誉教授) 白水社 p.216~217

 

※ 池袋通り魔事件、下関通り魔事件、池田小学校児童殺傷事件、土浦荒川沖駅通り魔事件、秋葉原通り魔事件

※※ 具体的には、かつて企業家は巨額の収入―威信としての物質的報酬を得たが、威信としての心理的報酬は大したことはなく、収入―威信としての物質的報酬の少ない芸術家のパトロンとなることで、そこから威信としての心理的報酬を補給した……〔世俗価値のあいだの配分〕。また、かつて人は宗教的・道徳的範囲へのかかわりによって、周囲から評価されていた。人々は例えば主婦であろうと無職であろうと、それとは無関係に社会的尊敬を得ることができた……〔人格的価値の配分〕。        
文責:筆者

 

 

学習塾もようやく軌道に乗り出した頃、私は同業関係である女性と知り合った。

私の塾はまだ貧弱だったので、彼女にはできるだけ生徒数や売上などは隠しておいてなんとか結婚までこぎ着けた。

と思っていたのは私だけで、後で聞くと本人はあまり気にしていなかったようだ。

そして結婚を契機に父と和解した。

その時の会話は忘れられない。

「ところでおまえの仕事は何や?」「学習塾です」「学習塾っていうのは仕事か?」

 

痛い所を突かれた。

私に幼い頃から「仕事を持つならば①上級公務員②超一流企業の社員③優良国家資格の取得者の3つ」しか提示してくれていなかった大正生まれの父にとってこの質問はしごく当然だったのだ。

学習塾を始めた当初から私自身「塾はまともな職業ではない」という思いが強かった。

自分で胸の張れない労務で生活をしている。

そんな自分を忘れたいがために、金もないくせに毎夜塾が閉まれば呑みに出歩いていた。(親族に酒呑みがいなかった妻にとっては不思議を通り越していたようだ。)

 

ある時3坪程の小さな店の女将さん(中卒で苦労したらしい)が「生活のために毎月100万ぐらいの売上が要るわ」と言ったことばを聞いて驚いた。

その方はさらに育ち盛りの2人の子供の世話をしながら女手ひとつで自分の持家に住んでいた。

これにはさすがの私も反応した。

単純に「負けるもんか」と思った。

それから塾の拡大にさらに精を出すようになった。

ただし、生活はいきおい荒れたものになっていったのだが。

 

そんな中、ひきつづき「学習塾は仕事か?」の問いかけは私の潜在意識の中に住み続けることになった。

 

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●育星舎グループ顧問:入江篤志

☆小3の頃は、九九が覚えられず 居残りをさせられたぐらいの学力の子。

しかし、すぐれた師匠達との出会いのお陰で、私立洛星中学、さらに京都大学法学部に合格する。

ところがその後学習意欲を喪失。

長いモラトリアムの末アルバイトをしながらプロ家庭教師に、そして学習塾を設立、今に至る。

 

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